【インスタレーション作品「ラスティカ」 買取先募集】
幸せを宿す場所 ― インスタレーション作品《ラスティカ》を迎えてくださる方へ
2022年に制作したインスタレーション作品 「ラスティカ」 の買取先を探しています。
私は昔から本を読むのが好きで、子供の頃はポプラ社の「世界名作ファンタジー」シリーズを愛読していました。
その中でも、「幸福の王子」(ポプラ社版では「しあわせな王子」)は特に心に残る一冊です。
この物語は、自分にとっての「幸せとは何か」を問いかける、悲しくも切ないストーリー。
かつて王宮に住んでいた王子の像が、貧しい人々のために自らのサファイアの瞳や金箔を分け与える姿は、無償の愛と自己犠牲を象徴しています。
しかし、他者のために尽くすことが必ずしも報われるわけではないという現実も描かれています。
それでも、その行為自体が誰かにとっての「幸せ」につながることを教えてくれる、まさに宝物のような大切な物語です。
この作品から着想を得て、「ラスティカ」 を制作しました。
「ラスティカ」 という名前には二つの意味を込めています。
一つは、「ラスティカタイル」 という、古い田舎風のタイルの質感を持つ素材から。
もう一つは、スペイン語で「つばめ」を意味する「ルスティカ(Rústica)」という言葉から。
つばめは幸福をもたらす鳥とも言われており、私はこの場所を幸せの象徴として作りたいと思いました。
幸福の王子のサファイアの瞳をイメージし、青いラスティカタイル を使用しています。
また、物語の中で冬の寒さに耐えきれなかったつばめが、今度こそ暖かく、ぬくもりに包まれるようにと願いを込めた温室のような空間を作りました。
でも、それは「幸せでいてほしい」という思いが強すぎて、閉じ込めてしまう場所にもなった――そんな葛藤を抱えながら生まれた作品です。
この作品を迎え入れてくださる方を募集しています。
美術館、ギャラリー、個人コレクターの方など、ご興味がありましたらぜひご連絡ください。
詳細や価格については、ご相談の上で決定いたします。
作品のコンセプトや空間との相性を大切にしていただける方にお譲りしたいと考えています。
📩 お問い合わせ:sakunotoridori@gmail.com